12時オープンで、僕がついたのが12時15分頃。京王線代田橋駅から歩いてみましたがだいたい10分ちょっとってところでしょうか。あんまり近くないです。この時すでに僕を含め店の外にいた人数が７人。入店するまでに25分ちょっとかかりました。その時の人数はすでに15人くらい。車で前まで来て、行列を見て去って行く人もいました。人気のほどが伺えます。

店内はレコード主体のジャズバー風。つまり演奏出来るようなスペースは無いものの、レコードに聞き入りながらお酒を飲むことはできると言う感じ。ジャズバー風と言うのはBGMにジャズを流しているのと、壁にかかったマイルスデイビスのポスター。さらにはマイルスと思われるペイントが壁一面に。僕もマイルスは好きなだけに、一方的な仲間意識が芽生えます。

さて注文したのは看板メニューの「我流旨味ソバ」。醤油味です。他にも「鶏油魚粉ソバ」「潮の旨味ソバ」「つけそば」、限定の「スパイシーカレーソバ」など興味をそそるメニューが多数あります。

麺の太さが「中細、極細」から選べますが、今回は「極細」にしてみました。

手際よくラーメンが運ばれてきます。恐る恐るスープを一口・・・。

おお！感激のあまり飛び上がるかと思いきや、以外と普通なのね。でも確かに美味しい。ただ、広島産長期三年熟成醤油を使用していると言うスープは一口目から結構しょっぱいのに、醤油特有の香りや甘みはそれほど感じられない。表面には厚めの油の層があって、出汁の味を包みこんでしまい、味を感じるのにタイムラグが生じる上、本来の味も一瞬分かりづらい印象がある。鰹っぽい魚介の風味、豚骨などの動物系の風味だけではなく色々な食材が絡まっているんだろうなぁ〜と感じる奥深い香りはたしかに高級料理を思わせるような美味しさがあが、人によっては全く美味しさを感じない事もあるのではないだろうかと思わせる、やや難易度が高めのスープ。

要するに庶民の味しか知らない一般人が突然高級おフランス料理店に連れてこられてしまったような置いてきぼり感がある。美味しさは分かるが、よく出来すぎていて、ラーメンを食べたい！と言う欲求を満足させる物であるかどうかにはちょっと疑問が残るような気もする。しかし最初はしょっぱすぎると感じたものの、のみ進むにつれ、塩辛さがなくなり、風味も徐々に魚介の香りが強くなってくるような変化があり、最後まで飽きさせないあたり作り手の腕が感じられます。

麺は博多ラーメン並の極細ストレートで、加水率も低めに設定されている。スープとの絡みはよく、麺を啜ればおのずとスープまで味わえる一体感があります。ゆで加減は柔らかめですが、歯ごたえはちゃんと残っているあたりはさすが。

具は「バサノバ」同様の炙りチャーシュー、揚げネギ、刻みネギ、太いメンマが３本、そして海苔が１枚。トッピングの煮卵はほとんど味付けがされていないので、スープをかけて多べるのが前提の様です。

スープ、麺、具のバランスも良く全部を合わせて１つの作品であるような完成度の高さには恐れ入りますが、個人的な好みから言うと両手放しで喜べるようなラーメンではなかったのが残念。「潮の旨味ソバ」が相当おいしいと言う話を聞いたので次ぎは食べてみたいです。が、あの行列は短気な僕にはツライっす。どうでも良さ気なことですが、レンゲが重すぎて持ちにくいのも難点。